以前、友人と当寺に来られたAさんは、終活として葬儀、戒名、永代供養塔への納骨、葬儀社まで契約していました。
60歳代独身のAさんは、自営業で細々と暮らしていましたが、以前よりガンと言われていましたので、誰にも迷惑を掛けずに死にたいと話していました。
通夜葬儀を本堂で行いました。
お食事の接待はありませんが、全ての経費は故人の自前でした。親族、友人には一切負担なしでの旅立ちです。
御遺体は、病院からお移しして、寺の霊安室でお預かりしました。
故人は東北にあるご実家のお墓にとの思いもあったようですが、中学を卒業して、ほひとんど知り合いのいない田舎より、他の兄弟、ご近所、商売仲間、友人が近くにいる永代供養塔を選びました。
最期の準備(終活)をしての通夜、葬儀、納骨です。
ご兄弟、友人達も生前からお墓の確認に来られており、当日も質素ですが、立派な葬儀となりました。
友人は悲しいけれども、うれしい葬儀だったと感想を述べられています。
意外と多くの方が列席し、普段のお付き合いが多かったことを知りました。
独身でいると、葬儀までできずに亡くなる方が多いと思います。
行政が全て負担をし、親戚が一人も来ない、直葬(火葬のみ)が増えていると、葬儀屋さんが言っていました。
ここまで出来る人は希だと思います。
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